青くてしょっぱい
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九月某日 快晴
亀戸で母の薬を受け取って実家へ届ける、というのが3ヶ月に一度の定例行事。
途中、曳舟というとってもローカルな駅で下車してしまったのは、あまりにも空が青かったせい、そしてこの本を読んだせい。

あの歌がきこえる (新潮文庫 し 43-14)

重松 清 / 新潮社


普段ならこんな青くてしょっぱい内容の本(失礼!)なんて読まないのだけれど、パンダ_■をもらうにはこれしか選択肢がなかったから。
で、これを読んだら鼻の奥がつんつんとなって、ついつい母校に途中下車してまで足が向いてしまったわけで、なんせ卒業以来、確か一度くらいしか行ってないなぁと思いながら歩を進めるのですが、土地勘が全くなくなっている。こんなに変わるもんなのかとマンションを見上げてうろうろ、畳屋さんのサインにくらくら、あっ、パン屋のイトウさんがあった!と思ったら、自動販売機だけでシャッターが下ろしてあった。(当時バレー部の終わった後にはコロッケパンが定番だったっけ。おじさん、おばさんは元気かしら?)ようやくたどり着いた先には、新しい校舎に時の流れを知り、はー、そうですよね、ウン十年経つのですものね、変わってなければおかしいですよねっと浦島太郎になり、サブグラウンドで走ってる生徒を見てバレーボールを追っかけてた自分と重ねあわせる。その時タイミング良く、どこからか金木犀がほのかに香って鼻の奥がつんつんつんと。
そんな青くてしょっぱい昔を懐かしがっていたら、近所に向島百花園_■があったはずと思い出し、学生の頃は植物のことなんて眼中になかったから「風流の ふの字も知らず ボール追い」と一句。今が見頃の萩の花のトンネルを通り抜ければ「途中下車 萩のトンネル 母は待つ」とふわふわと浮かんできた拙句を詠み、途中下車の旅は終了。
実家へ行くと、遅かったわねぇと弾んだ母の声に迎えられる。
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by calligraphy_m | 2009-10-01 15:10 | 墨(象)
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