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重くて厚くて、書斎にあるような重厚な本が何十冊もいるんだと同居人が言う。
今度の仕事で使うそうな。書斎らしき部屋を作る展示会のディスプレイだそうな。
そんなのは神保町あたりの古本やさんに行けばいくらでもありそうだよ。
うーん、でもそんなのは高い。ただのディスプレイなんだから安ければ安いほどいいんだ。
というような会話を交わして、ならばと、ブックオフへと出向いたのは夜の22時。
煌々と蛍光灯の瞬くブックオフへ。
夜の雑踏の中にあるはずなのに、そこだけぼーっと静かに佇んでる。
店員さんもお客さんもただ幻のように静かに佇む。

みつけた、みつけた、河出書房、カラー版世界文学全集。昭和41年発行。
重厚感がある。安い。(一冊、105円也)まさしく希望にかなう本。
というわけで、ずらずらずらっと並ぶ重厚感漂う棚の中の世界文学全集を買い占める。
「赤と黒」「罪と罰」「誰がために鐘は鳴る」「怒りのぶどう」「戦争と平和」「女の一生」.....文学の王道が規格正しく並ぶ。
重い、重い。レジまで運ぶのにひと苦労。

つきあったお礼にと、「博士の愛した数式」小川洋子、「夜の公園」川上弘美と「春燈」宮尾登美子を買ってもらう。
酒屋さんが開いていたので、ボジョレーも買ってもらう。
ははは、わたしを連れて行ったのが高くついたようだね。
静かになってゆく夜の街の中で、ほくほくっとわたしは微笑んだ。



その中にみつけたもの。
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古い人形の写真の「高級洋菓子ボア」と書かれた栞が埋もれてた。
いつから活字の中で埋まっていたんだろ?
本の紙魚と一緒に孤独を噛みしめてたのか。
そのまま本に戻すのは惜しくって、取り出してこうやってお披露目。
何十年かの眠りから覚めて、この栞はわたしのものになった。

高級洋菓子ボアって今もあるんだろうか?と思って調べてみたらありました。_■
今まで残っててくれてありがとうと思った。
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by calligraphy_m | 2006-11-21 00:00 | 墨(和)
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呼吸するように書く
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