生命をいただく
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見終わった後、閑散としたビルの中、無人のエスカレーターの音がやけに気になりました。自分が食物として、どこかに運ばれてゆくような錯覚。
「いのちの食べかた」_■




f0024090_23593128.jpgストーリーもなく音楽もなく、果物や野菜の収穫、家畜を育て解体する場面を次々と場面転換しながら見せていくドキュメンタリーです。ひたすら淡々と。
さながら工業製品を作っているかのようにシステマティックに、ベルトコンベアーにのせられてゆく食物たち。流れ作業を淡々とこなす人たち。(その後のランチの場面も日常なのね。)大量消費されてゆく前の大量生産の現場ではこんな光景が繰り広げられていたのか...。いやはや屠畜の場面は想像以上でした。
そのうえ大音量!現場の音のみ!機械の音、鳴き声...エンドロールが流れる頃にはぐったり。でも救われるのはカメラアングルで、構図、色など美しい場面が多々あって、それほど残酷に感じなかったのはそのせいかも。ある種、コケティッシュに見える場面もあったな。

見終わった後の昼ご飯はさすがに肉は食べられず、お茶漬けやさんにて茶漬けをすする。米粒をひと粒も残さずにすくって食べました。
これを見た後では、食物に感謝せずにはいられません。
「私たちが生きることは他の動物たちの生命を「いただく」ことに他ならないことだと、改めて実感させられます。」とは、オフィシャルサイトの言葉。
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by calligraphy_m | 2007-12-01 00:38 | 墨(象) | Comments(12)
Commented by kazuyoo60 at 2007-12-01 07:08 x
殺伐とした印象はそういうことだったのですか。誰かの所へ--、もしかしたら知らないだけで。
動物も植物もそれぞれの命です。それをさも自分の物のようにしている最たるものが人ですね。他の命を貰わないと1日も暮らせません。必然とはいえ感謝しないとですね。
Commented by mohariza6 at 2007-12-02 14:37
いくつもの刃をイメージさせる直線群と、その下に櫛状に引きずられた墨は、血を思わせますが、黒い墨だから、陰惨な感じでなく、どこか静謐(せいひつ)な静寂感が漂っていると思います。
これが、朱色でしたら、そうは見えないと思えます。

太い線に交差するような細い線は、空間にバランス感を与えています。
いくつものの(死した)生命体(の魂)が、これら交差した直線群の平面空間の下に、存在して(蠢いて)いるように感じました。
上部の白い空白が良いですね。
この空(くう)は、死した生命への鎮魂を秘めた無常観でしょうか…。
Commented by soukichi at 2007-12-03 12:10 x
カミソリで傷つけられた皮膚と滲む血・・・
のように私にも見えました。今日の書は。
すごいドキュメンタリーを見ましたね。
私にはちょっと無理そうです。
この時期は私はなるべく人間愛に満ちて心があったかくなるような映画を見ることにしています。季節柄充分に寒いし、気持ちがせく頃だし、ともすると1年の終わりということで無常観にも捉われたりすることだし・・・
どうしようもない現実を見つめながら、最後には思いもかけない救いが用意されているラッセハルストレムの映画なんかがお薦めです。
私はもし自分が映画監督になれるなら、彼のような仕事がしたい!と思いました。
私の友人はホリスティックな医者で神道でベジタリアンで、いつも「人間は四足を食べる必要はない」と言ってます。よつあしよ、よつあし!
うちの息子は完璧な肉食だけど、その映画を見た後くらいは少しは変わるかなあ・・・

Commented by mega-graphics at 2007-12-03 20:10
ほんとう、痛い。痛みを感じます。

わかっているつもりでも、私は本当にはわかっていないかも。
このことは、もう少し深く考えたほうがよさそうだと思いました。
それに感じたことをこのように表現できる_mさんのすごいところも、
私はわかっているつもりになっていただけで・・・
今日はまた改めて「すごい」と思いました。
(かゆがる_mさんが目に浮かびますが・・・笑)
Commented by calligraphy_m at 2007-12-04 00:41
>和代さん
あえて目をつむっていたことが、あらわになってしまうとおののきますねぇ。
がつんと一発殴られた感じです。そのせいか暗いイメージのものが出来上がってしまいました。
これだけ多くの人間を食べさせるには、これだけの多くの命が必要なんだと思うと、作りすぎて腐らせたりなんて、おいそれと無駄なことはできなくなります。日々感謝して食べなきゃなーと改めて感じます。
Commented by calligraphy_m at 2007-12-04 00:44
>mohariza6さん
心の中を読み解いてもらっているようで...笑。
ありがとうございます。
このもやもやしたものを形にしてみたら、こんな感じになりました。
痛いですね。暗いですね。苦笑。
Commented by calligraphy_m at 2007-12-04 00:49
>soukichiさん
そうね。確かに、人肌が恋しくなる頃に見るのはつらいかも。
でも、見たことに後悔はないのですよ。見るべき映画です。きっぱり。
農産物、海産物、畜産物が生き物なのに、効率よく工業製品のように食物となって生産されてゆく様子は、一度は見て考えてみなきゃいけないことだと思うからね。
ラッセハルストレム監督の作品は「ショコラ」と「ギルバートグレイプ」が良かったな。これを見てジョニーデップのかっこよさがわかったからね。
今度はお気楽な映画を見たいのだけれど。
なんかオススメないですかー?
Commented by calligraphy_m at 2007-12-04 00:51
>ecoさん
ほんと、痛そうになってしまったわ。
年末モードだったりクリスマスモードだったりで、浮かれ気分になりたいときに...。
暗くなってしまって申し訳ないです。
今まで目を背けていたことが、ぐさりと突きつけられるとぐったりです。
「すごい」だなんて...お尻もぞもぞです。こそばゆいです。かゆいです。笑。
Commented by とみたや at 2007-12-06 14:14 x
つい最近、私も「いただきます」というタイトルで日記を書きましたが、まさに生命をいただいているんですよねぇ。
だからって悲しくなる必要もなく、それが生きていること。。。。。
感謝して、精一杯自分を生きる!ことにします。
Commented by calligraphy_m at 2007-12-06 22:44
>とみたやさん
この映画を見た直後は「いただきます。」と心を込めて言ってたのですが、だんだん記憶が薄くなって...どうもわたしは忘れっぽくてイケマセン。
料理しながら、ワイン飲みながら、つまみ食いしながらの「ながら」だから、いざ食べようってときに忘れてしまうんだな。とほほ。
心に刻んでおくために、もう一度観にいくかー?自分。
とみたやさんも、機会があったら観てください。
Commented by ピノコ at 2007-12-09 11:41 x
うわ~
こういうの観たい人です。
耐えられるか自信はないけど・・・
サイトはとりあえずチェックしてました^^
Commented by calligraphy_m at 2007-12-10 23:30
>ピノコさん
うんうん、
大量に食料を作るために、こうやってるのかーって驚きがあります。
「これは何してんだろー?」ってよくわからない場面もあったけどね。
淡々としているので、わりと淡々と観られますよー。
機会があったら観てくださーい。
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